お坊さんになる方法とは?お坊さんが具体的な手順を解説

お坊さんになるにはどうしたら良いんだろう?

一般の方にとって、どうやってお坊さんになるのか検討が付かないという方も多いと思います。

本記事では、お坊さんになる方法を、実際のお坊さんが解説します。

この記事でわかること
  • お坊さんになるにはどうしたら良い?
  • お坊さんになりたいけど手順がわからない
  • お坊さんになるには資格が必要なの?

僕は一般人からお坊さんになる道を選択したのですが、以下の手順で実際にお坊さんになることができました。

STEP
所属する寺院を見つける
STEP
住職に得度する許可をもらう
STEP
得度考査を受ける
STEP
得度式を受式する

本記事の注意点

お坊さんになるといっても、どの宗派のお坊さんになるかによって詳しい手順は若干異なってきます。

仏教の宗派も数多くあり、例えばIT業界の中にも様々な会社があるというイメージです。それぞれの会社によって採用手順の大枠は一緒だけど、必要な書類であったり面接回数であったりと細かな手順が違ってくるのは当たり前ですよね。

僕は浄土真宗の真宗大谷派のお坊さんなので、真宗大谷派の手順に則って解説していきます。

しかし、本記事を読めばお坊さんになる方法の大筋が大体理解していただけると思います。

それでは早速解説していきます。

目次

なぜお坊さんになりたいのかを明確にしておく

お坊さんになりたい場合は、大前提として「なぜお坊さんになりたいのか?」を明確にしておく必要があります。

要は採用試験の志望動機と一緒です。

なぜお坊さんになりたいのか?(≒志望動機)がはっきりしていない人をお坊さん(≒社員)にしようとする本山(≒会社)はありませんよね。

だから「なぜお坊さんになりたいのか?」を具体的に説明できるようにしておくことはめちゃくちゃ重要です。

ただ単に仏教を学びたいというだけなら、別にお坊さんでなくても良いわけです。仏教を学ぶというだけなら他にもいろいろな手段があります。

なぜお坊さんになりたいのかは人それぞれだと思いますが、自分の言葉で説明できるようにまとめておきましょう。

所属するお寺を見つける

お坊さんになるにはどこかのお寺に必ず所属することがルールになっています。

なので、まずは所属するお寺を見つけることから始めることになります。

一般の人でお坊さんになろうと思った場合、お寺に所属することが一番ハードルが高いのかなと思います。

なぜなら所属したいと思うお寺が見つかるかどうかは最終的にはめぐり合わせになってしまうからです。

住職も一人の人間ですので、人として合う合わないがどうしても出てきてしまいます。

残念ながら、所属寺の住職との関係が悪くなってしまい、得度の許可をもらえなかったという人の話も聞いたことがあるので、所属寺は慎重に選ぶ必要があります。

ですので、次に自分に合ったお寺に所属するためにお寺を探す方法をいくつかご紹介します。

お寺の探し方①付き合いのあるお寺の住職に頼む

もしあなたが、どこかのお寺の門徒(=信者)で日ごろからお寺と付き合いがある場合、そのお寺の住職にお坊さんになりたいと相談してみるのが一番手っ取り早いです。

日ごろからお寺に通っているなら住職との信頼関係も成り立っているはずですし、住職もあなたの人柄をよく分かっていることでしょう。

もちろんなぜお坊さんになりたいのかは詳しく聞かれると思いますが、志望動機がしっかりしてれば問題ありません。

お寺の探し方② 教務所に問い合わせる

次に日ごろから付き合っているお寺が無いという場合、各地にある教務所という施設に問い合わせてみることをオススメします。

教務所とは、その地域のお寺を取りまとめている本山の地方事務所のことです。

本山が本社であるのに対して、教務所は支店と考えればわかりやすいと思います。

その地域に根差している分、教務所はその地域に属している一人一人の住職の人柄なども把握しています。

その中で、実際に一般の人がお坊さんになることができたお寺やそれを支援しているお寺も教えてもらえる場合もあるので、迷ったら聞いてみましょう。

また、教務所によってはお経の読み方講習や仏教講座等も行っていたりするので、今後お坊さんになるために受ける得度考査の事前準備も行うことができます。

教務所で開催されている講座等で知り合った住職のお寺に所属させてもらうというのも一つの手です。

お寺の探し方③ インターネットで探す

最後にあまりオススメできませんが、インターネットで探すという方法もあります。

なぜオススメできないかと言うと、実際に会うまで住職の情報が全く手に入らないからです。

しかし、ホームページを持っているお寺というのは、熱心に活動されているお寺かどうかの一つの指標にはなります。

まずはホームページを持っているお寺の聞法会などの行事に足を運んで、住職がどんな人なのか確かめてみるのもありです。

注意点としては、最初に宗派をよく確認しておきましょう。浄土真宗のお坊さんになりたいのに、日蓮宗のお寺を訪ねても、浄土真宗のお坊さんにはなれません。

さらに、浄土真宗とだけ書かれていて、詳しく宗派が書かれていない場合もあります。

浄土真宗の宗派だけでも10派あります。きちんとしたホームページではなく、まとめサイト等だと同じ浄土真宗でも宗派が間違っている場合もあったりするので慎重に確認しましょう。

所属寺の住職に得度する許可をもらう

無事に所属するお寺が決まったら、住職に得度をする(=僧侶になる)許可をもらい、許可が取れたら得度願を教務所の得度担当者に提出することになります。

得度願の用紙は、インターネット等で配布は行っていないようで、教務所でもらってくる必要があります。

しかし、お坊さんになれば様々な手続きで教務所との関わりが増えるので、この時点で担当の人の顔を覚えておくのも良いです。

具体的な書き方などや必要な書類なども教務所に聞けば詳しく教えてもらえます。

用紙に必要事項を記入して、最後に所属寺の住職にサインしてもらえば得度願は完成です。

得度考査を受ける

得度願を提出したら、得度式を受ける前に得度考査という試験があります。

いうなれば採用試験のようなもので、この試験によって本当にお坊さんになる資格があるのかどうかというのが見定められます。

得度考査は教務所で行われますが、年齢によって試験内容は異なってきます。

得度考査の内容

  • 9歳~13歳:阿弥陀経、正信偈(草四句目下)、念仏和讃三淘
  • 14歳~16歳:無量寿経上巻、正信偈(草四句目下)、念仏和讃三淘
  • 17歳~:浄土三部経、正信偈(草四句目下)、念仏和讃三淘

年齢によって対象となるお経が変わってきますが、対象のお経の中から読むお経が指示され、試験官の前で実際に読経することになります。その中で、勤行の作法等もチェックされます。

基本的に一般人から得度を受ける場合は、大体の方が17歳~の内容になると思いますので、浄土真宗で用いるお経すべてを読経できるようになっておかなければなりません。

さらに面接ももちろんありますので、なぜお坊さんになりたいのか、お坊さんになってからどうしていきたいのかはしっかり答えれるようにしておきましょう。

試験対策としてのお経の読み方や作法は、CDやDVD等も出ているので独学で学ぶことも可能ですが、お坊さんとしての心構え等も含めて所属寺の住職に教えてもらうのが一般的です。

教務所によっては得度研修という得度考査を受ける前段階の研修をやっていたり、声明教室という読経の仕方を習う教室も開かれていたりするのでそういったものを利用するのもありです。

めでたく得度考査に合格すれば、お坊さんになるまであと一歩です。

得度式を受ける

得度考査に合格したら、次にお坊さんになるための儀式である得度式を受式します。この得度式の受式を終えてはじめてお坊さんとなることができます。

得度式は京都の本山でしか行っていませんが、通常月1回の頻度で受式することができます。

得度式の内容は、剃刀を受け坊主頭になった後に、本山の御影堂や阿弥陀堂、親鸞聖人のお墓である大谷祖廟に参拝を行います。

その後僧侶であることの証明書「度牒(どちょう)」と仏弟子としての名である「法名」が授与されることになります。

形式的なものですが得度式が終われば、あなたはもう立派なお坊さんです。

しかし、お坊さんになったと言っても入門程度です。

実際に一人で儀式を執行したり、住職になるには「真宗大谷派教師資格」という資格を取得する必要がありますのでご注意ください。

お坊さんになるために必要な費用

得度式を終えれば、お坊さんになることができるわけですが、気になるのが得度式までに必要な費用です。

大体以下の費用がかかってきます。

  • 得度考査の費用:5,000円
  • 得度式の礼金:100,000円
  • 得度式や得度研修で使用する衣や経典類の購入費用:150,000円程度
  • その他京都までの旅費や宿泊費
  • 合計:250,000円程度

僕は幸いにも所属したお寺の住職より一定期間衣をお借りすることができたので上記の金額より抑えることができました。

なお、上記はあくまで得度式を受けるために必要な最低金額です。実際に僧侶として活動するためには他の衣等を揃える必要がありますので参考程度に留めていただければと思います

まとめ

以上がお坊さんになるための具体的な手順です。

余談ですが、お寺に生まれた場合は、生まれたお寺が自動的に所属寺になります。そして大抵9歳(得度できる最小年齢)の時に、親に連れられて得度式を受けます。親が住職なので、許可も普通に降りて、半自動的にお坊さんになるというわけです。

一方、一般の方がお坊さんになるにはやはり「所属寺を見つける」ということが大きなハードルになってくると思います。

僕のようにより良い住職に巡り合うことさえできれば、お坊さんになるのは比較的簡単です。

お坊さんを目指したいという方は、ぜひ本記事を参考にしてチャレンジしてみてくださいね。

※本記事の内容について、できる限り正確な情報を提供するように努めておりますが、正確性を保証するものではありません。特に宗派や地域慣習によって大きく左右される事柄もございますし、個々人の宗教観によっても意見が違う場合も多々ございます。本記事の内容を参考にされる場合はあらかじめご注意ください。

目次
閉じる